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経営者Q&A

障害者グループホームを開設するには?(2023年9月)

Q

当会社は、東京都の指定を受けて高齢者及び障害者のホームヘルプサービスを行っています。新規事業として東京都A区で知的障害者グループホームを開設したいのですが、どのように計画を進めたらよいでしょうか?

A

障害者グループホームを開設するには、東京都(一部地域は指定権者が異なります。)に対して障害者総合支援法に基づく障害福祉サービス事業(共同生活援助)の指定申請を行い、都の指定を受けて事業を開始することになります。
まずは、開設予定地であるA区役所の障害福祉担当窓口に開設の相談をしてください。相談前に居室面積、職員数等の指定基準を確認の上、事業所の立地、建物の概要、主たる対象者、開設後1 年以上の収支計画等を可能な限り明確にしておきましょう。区役所側の意見によっては、事業計画の大幅な見直しを要する場合もあります。予定地周辺の住民に対する事前周知も大事なポイントです。
ホームとして使用する建物は、新築又は既存物件の改修により用意することになると思われますが、着工前に用途・構造・設備の状況が法令(条例)に合致しているか、区の建築確認担当部署と管轄消防署に事前相談し、必要な諸手続についても確認しておきましょう。
東京都に対する指定申請においては、上記各窓口での相談議事録等を提出することになっています。議事録等の書式は後述の「東京都障害者サービス情報」に掲載がありますので、相談前に確認事項を整理しておきましょう。
各窓口での事前相談を済ませて、具体的な事業計画をまとめたら、指定申請窓口にて担当者と事前協議を重ねながら、共同生活援助新規指定申請の準備を進めていくことになります。(現在は、都の「事業者向け説明会」出席が事前協議の要件になっています。)
建物の構造については、指定窓口とも入念に協議した上で、建築確認申請を経て確定することになると思われます。既存物件を利用する場合は、建築確認済証・検査済証のない建物や、旧耐震基準で造られた古い建物は避けましょう。設計は、福祉施設の実績が豊富な工務店(建築士)に依頼すべきです。
バックアップ施設として近隣の障害福祉サービス事業所に協力を依頼し、協力医療機関として近隣の病院(診療所)及び歯科医院等と協定を結んでおく必要もあります。
職員配置で問題になりやすいのが、サービス管理責任者の資格要件です。早い段階で窓口に可否を確認しましょう。
指定申請から事業開始までの流れは、本稿では省略します。
東京都に指定申請をする場合は、「東京都障害者サービス情報」に各種情報が掲載されているので参照してください。指定申請等の窓口も、令和5年4月から変更となっています。

 

参考:東京都福祉局   「東京都障害者サービス情報」のアドレス
https://www.shougaifukushi.metro.tokyo.lg.jp/

幸野 茂人(足立支部)
幸野行政書士事務所
行政書士
TEL :03-3853-2372
FAX:03-3853-2388

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