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経営者Q&A

筆跡による人材の見抜き (2008年10月)

Q

筆跡で人材を見抜けるということですが、信頼できるものなのでしょうか。

A

筆跡による性格の理解は「心理学」をベースにしたもので信頼できます。人の性格はその人の行動から窺い知ることができますが、「文字を書く」というのも一つの行動ですから、そこにはその人の行動傾向や性格傾向が表れるのです。

Q

実は長年精勤してくれた2人の社員がいて、そのどちらかを社長にしようと思うのですが、二人とも実力・人格ともに甲乙つけがたいので迷っています。筆跡がヒントになればと思って2人の筆跡を持ってきましたがこんな感じです。

A

なるほど。仕事の実力などは同じようなレベルでしょうが、性格は正反対といえますね。Aさんは、「日」や「口」の左上((1))が閉じ、転折部((2))が角張ります。この書き方は学校で教わった書き方ですが、それを今でも守っているのは生真面目・几帳面型だからです。どちらかといえば、技術者や事務職、生産現場など、ルールどおりにやる仕事向きといえます。一方Bさんは(1)が開き、(2)は丸く書きます。これは、融通性のある性格で変化対応力があります。営業や対人能力の必要な仕事などに向く性格です。(3)の「ハネ」は2人とも強いので粘り強さは甲乙つけがたいですね。

Q

ふーん、確かにそんな感じです。どちらが社長に向きそうですか。

A

あと、一つですが、「都」の「へんとつくりの間」((4))は、Aさんは狭いので頑固でしょう。Bさんは広いので、清濁併せ飲む器量があります。

Q

話を伺うと、どうもBさんのほうが社長向きのようですね。

A

一般的にはその通りです。変化の激しい時代に新分野を切り開いていくなどの点ではBさんが向いています。ただし、社長の決めた既定路線をしっかり守って手堅くやってもらいたいのならAさんが向きます。また、若い息子が社長になるまでのつなぎをしてもらいたい場合なども、Aさんが適しているでしょう。
これはひとつの方法ですので、いろいろと総合的に判断して決定をして下さい。

根本 寛(目黒支部)
近代経営研究所・日本筆跡心理学協会・代表
中小企業診断士・筆跡鑑定人
http://www.kcon-nemoto.com

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