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経営者Q&A

支払手形の決済を借入金でしてもいい?(2009年4月)

Q

最近、住宅の着工が激減し、当社への電気工事の発注も減っています。そのため、資金繰りが苦しく、材料代の支手決済(サイト6ヵ月)もジャンプしてもらっています。銀行に緊急保証融資をお願いしたところ、1,000万円、期間5年の融資が受けられそうです。ただ、使途目的は、手形決済なので、先行きが心配です。どのように対処すべきでしょうか。

A

できれば手形決済のためだけの借入はお勧めできません。借金を借金で返すことと同じだからです。借金の返済は売上を増やし、その儲けで返すことが経営上の原則だからです。これを利益償還と呼んでいます。もし、借金で返すしか方法がないのなら、金額にもよりますが、返済時期に融通がきく、身内からの借入で凌ぎ、当面は売上回復に全力を注ぐことをおすすめします。

Q

今回は異常事態です。手元も使い尽くし、最後にたどりついた緊急保証です。一部だけを当面の手形決済に当て、残りは手元に置いておくつもりでいます。

A

仕事があり、手元資金に余裕のあるうちに少しずつ手形金額を減らすようにして下さい。手形を振り出し続けていると、一旦、資金繰りに詰まったら、どんな素晴らしい仕事をしていても不渡りとなり、銀行取引が停止となる可能性があるからです。貴社の財務状態が不明ですが、正味資産のある間に、手形をなくすようにしましょう。その分、手持ち資金が枯渇しますが、前金制を採用する等、短期に現金が入ってくるような取引に意識的に取り組んで下さい。取引先に頭を下げてでも、実行しましょう。

Q

こんな不景気にどんな手立てをとれば仕事が増やせますか。

A

難しい問題です。容易ではないと考えますが、次のような点で努力してみてはどうでしょうか。・既存客へのしつこい営業(最大取引先の工務店への毎日訪問、格安受注)、・新規開拓(従来工務店中心なら、地元の商工会、商店会、役所を回る)、・新サービス(電気工事以外にできること、街路灯の交換、リフォーム会社との提携)、・徹底宣伝(DM、新聞折込みやポスティング)等、まだまだやれそうなことはいっぱいあります。すぐに、実践しましょう。

石田 仁(豊島支部)
協同組合DDK
専務理事
TEL.03‐3980‐8298

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