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2009.08.01東京中小企業家同友会の会員企業のとりくみ

だから儲かった手書きチラシ作成術 トラの巻

個人商店・自営業・小規模店・会社は「汚い」手書きでもいい、お客様に想いを伝えるべきと、ハギジン出版(港支部)は手書きチラシのカリスマが長年のチラシ作りから得たノウハウを、誰にでもラクに書けて成功できる24の法則にまとめた「だから儲かった手書きチラシ作成術 トラの巻」を発刊した。著者自身の実践例の他、著者の考えに共感し手書きに変えて成功した商店や企業の実例も多数掲載。売上増と競合他社に勝つ秘訣を明快に説明している。
●問合せは (有)ハギジン出版
TEL:(5401)3386

 

書評

中央区支部会員・伊藤光治著「僕と俺と私」

面白い本が出た。とてもキレイな本である。
ニッポンメンテナンスシステム㈱の伊藤光治社長が「自叙伝」を出版するそうだという話は聞いていた。しかし、完成品を見せてもらった時、アレッと思った。「これは自叙伝ではない、写真集だ」。しばらく、ページを繰って考えた。「いや、これは詩集かも知れない」。
6年前に始めたという写真45枚が、美しいレイアウトで紙上に展示されている。もちろん、写真は撮影者の意図で、さまざまな表現がなされるものである。その反面、鑑賞する側の感性によっても、受け取られ方がいろいろである。一覧して伊藤さんの写真は、きわめて哲学的である(…と私は思った)。とくに、冒頭の「女性上位」には圧倒された。凝視すればするほど、今日の社会の深層にせまり、さらには、人類誕生の根源にまで遡る生命の深淵を覗かせてくれる。それぞれの写真に添えられたキャプションも、鋭い感覚に彩られた言葉で、読む人の心を揺さぶる。
「僕は童心、俺は腕白、私は大人」になった…伊藤さんが、みずからの足跡を素直に紹介する。そこには、気負いもなく、弁解もなく、ましてや飾る表現も一切ない。少年が思春期を経て、社会人として自立するまで、さらには、独立して社長の重責を担うまでのプロセスが、淡々として綴られている。
「自叙伝を書く者は、不動産広告を書く者の次に信用できない」という有名な警句がある。しかし、「普通」を好む伊藤さんがありのままをさらしている姿は、伊藤さんの人柄を忠実に伝えてくれる。
写真の合間に、伊藤さんが詩で語りかけてくる。詩という表現だけに、伊藤さんの潜在意識まで垣間見ることができる。
やはり、この本は自叙伝である。そして、著者が写真・キャプション・詩・短文で、そのすべてをさらけだすことによって、読者もいつの間にか自身の自分史をなぞるようになる。
装丁・レイアウト・印刷なども、同じ同友会仲間とのコラボで創り上げた見事な仕上がりである。この本を手にしてもっとも感動したのは、最初の読者である伊藤さん自身ではなかったかと思う。
社業絶好調の伊藤さんが贈る「励まし本」として、また「癒し本」として、ぜひ座右に置きたいものの一つである。
(中央区支部 村井泰)

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