自動車リサイクル法について(2005年4月)
自動車リサイクル法が始まったということですがどういう法律でしょうか?
年間何万台とも言われる廃棄処分される自動車を適切にリサイクルしようという法律です。自動車に関わる我々のような一般ユーザーにも関わる法律の改正だという点が重要です。
いらなくなって廃車にされる自動車を解体して、それを潰して、最終的には鉄くずにします。その過程を通じて資源をリサイクルしていこうというものです。全ての過程をネットのデータベースで管理しているという点も重要なポイントです。
整備工場、部品を取り外して売っている工場も関係するのでしょうか?
この場合、うちは解体はしていないから関係ないと思うかもしれませんが、このような行為は法律上の解体に当たるため許可の取得が必要になります。また、自動車を整備しているだけという場合にも引き取りとみなされる可能性がありますので、その場合は引き取り業としての登録手続きが必要になってきます。
許可をとるには色々な設備を新しくつくらないといけないようなのでとりあえずこのままこっそりやりたいのですが…。
今回の法律の制定に当たり、すべての自動車の流れはコンピューターで管理されることになりました。実際にはまだその管理がうまくいっていない部分もあるようですが、完全に稼動すればそのようなこっそりやるといったことは一切できなくなることが予想されます。もちろん、こっそりできてしまった場合、違法であることには変わりありませんが。
自動車の輸出をしているだけの会社の場合、今までと何か変わるところがあるのでしょうか?
この場合も自動車の引き取りになりますので、引き取り業としての登録が改めて必要となります。また、輸出をする前に従来までも行っていた自動車の廃車手続きが多少変化しましたので注意が必要になります。
一般の自動車ユーザーにも今回の法律は関わることがあると聞いたのですがどう関わるのですか?
今までは自分の乗っていた車をそれ以降使わなくなり、その車を廃車するということになった場合にはそのまま自動車屋に引き取ってもらっていたと思います。ところが、今後この法律改正に伴ってその引き取りの際には自動車のリサイクルにかかる費用を自分で支払うことが必要になります。なお、これから新車を買おうという方は買う時にあらかじめこのリサイクル料金を支払うことになります。この点注意が必要です。
沖田裕孝(杉並支部)
葛南事務所
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