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経営者Q&A

NPO法人設立のポイントを教えてください(1999年10月)

Q

そもそもNPOとはなんですか?

A

「Non-profit Organization」の略語で、非営利組織つまり「営利を目的としない民間団体」のことです。例えば、介護や給食サービス、災害救援、野鳥保護等さまざまな市民団体は全てNPOです。全国で、約八万六千あるといわれています。

Q

法人にすることがなぜ必要なのですか?

A

法人格のない任意団体のままでは、団体の名前で契約ができず、事務所の賃貸借契約や職員との雇用契約さらには行政との業務委託契約にも支障をきたします。また、団体の資産たる不動産も団体の名義では登記できません。
つまり団体としての活動が制限されているのです。そこで、NPOの活動を促進するために、「認証」という形で法人格の取得を認めたのが、「特定非営利活動促進法」(NPO法)なのです。

Q

いわゆる公益法人の「許可」とは違うのですか?

A

いわゆる公益法人の場合は、過去の活動実績や大きな資金が必要となり、役所の審査も自由裁量となります。一方、NPOの場合は、過去の実績も資金も問題とせず、全く新しく法人を作ることができるのです。
また、「認証」とは、法律の定める要件を備える場合は、役所は法人格を与えなければならず、裁量の入り込む余地はありません。

Q

「非営利」ということは、利益をあげてはいけないということですか?

A

NPO法の「非営利」とは、利益を仲間で分配しないで、次の活動に使うことです。つまり、活動経費や管理費を稼ぐために「収益事業」を行うことができます。

Q

認証はどのような手続きで行われるのですか?

A

十名以上の社員(総会で議決権を持つ会員)が集まり、定款、事業計画書、収支予算書等法定の要件を備えた書類を都または経済企画庁長官(事務所が二都道府県以上にある場合)に提出します。受理後二ヵ月の縦覧期間が設けられ、縦覧期間後二ヵ月以内に認証または不認証の決定がなされることになります。

Q

最後に、税金について教えてください。

A

現在は、「公益法人等」と「普通法人」(株式会社等)との中間的な取り扱いとなっています。この点は、寄付金控除制度も含めて国会の附帯決議で法律施行日(平成十年十二月一日)から二年以内に見直しが決議されています。

回答者:ベック事務所/別宮敏正(新宿支部)
TEL 03-3583-1222

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